第21話 この列は一体何なのさ??

その後、アメリカへ再入国する為に入国ゲートを探していたところ、何やら人がいっぱい並んでいて賑やかな通りに行きついた。これは何の列だろうとその好奇心から列の先まで行ってみる事にした訳だが、歩いても歩いてもなかなか先にあるものが見えず、さらに列の先に進むにつれて、

「一体何なのさ、この列は!?物凄く有名なアーティストのコンサートでもこの先で待ち受けているのかな?こんな国境近くで?まさかねぇ・・・とするとやっぱあれなのか?」

と思いつつもかなり歩いてきてしまい、この列を最後尾まで引き返すなんて考えたくなくなっていた。

やがて列の先頭まで行き着き、その先にあるものを実際に確認すると、それが何の列だったのかという事が決定的になった。そう、この列というのはアメリカへの入国審査を受ける為の列だったのだ。

これから来た道を引き返すだなんてとても信じられなくて、暫くその場に立ち竦んでいたのだが、そんな事をしていても入国審査は受けられないので、仕方がなく列の最後尾目指して歩き始めた。

途中、どこか適当なところで横入りしたいという衝動にかられる場面が何度かあったが、日本人はこういう事をするのかと周りの人たちに思われるのが嫌だったので、心の中でブツブツ不満をぶちまけながらも最後尾まで歩いて戻った。
日本人は誰でも、外国に行ったら日本人の代表と思い、恥ずかしくない行動を取るべきだと僕は思っている。他国の日本に対する声というのはなかなか日本まで届いてこないと思うし、実際に僕等が聞く耳を持っているのかも疑問だ。だから、知らないところで陰口を叩かれないように、外国での滞在中も日本人として恥ずかしくない行動を心がけるべきだと思う。

因みに、最後尾はさっきよりさらにパワーアップしていて、列に並び始めて暫く経つのだが、未だに全くゴールが見えず、後どのくらいかかるのか全く予測不能だった。それだけに、午後に会う予定のレドナとの待ち合わせに影響が出る事は必至で、この予想外の出来事にかなりハラハラしだした。結局、メキシコの強い日差しの中、肌身離さず全荷物抱えながら列に並んでゆっくり進み、1時間以上やっと入国審査のゲートまで辿り着けた。

入国審査員はアジア系の顔つきの人で何とも言えない親近感があったが、突然、容赦ない英語がカウンターパンチ気味に飛びこんできたのでびっくりしてしまった。まるで握手をしようと差し出した手を突然弾かれた面持ちでいたが、審査員からの容赦ない質問は尚も続いた。「何か買ったか?」という質問に対して、「買ったけど、買ったものは全部僕の腹の中にある」と返してみたかったが、結局、難しくて言えなくて、もどかしい思いをしたのを良く覚えている。

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