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新型MacBookのたった一個のUSB-Cポートでどう乗り切るか?

新型MacBookは、外部接続ポートがイヤフォンの差し込み口以外だとUSB-Cポートが一つしかない。これは発売前からすごく賛否が分かれていたこと。

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確かに、今まで使ってたUSB機器を使うには変換アダプターを買う必要があるし、しかも今ではアップルストアーに行っても全然売ってない。何と、現状ではうちではiPhoneでさえ直接MacBookにつなげない。笑

⬛︎クラウドサービスを利用する
Google AppsやDropboxなど、ブラウザだけで間に合うようなクラウドサービスを使用すれば、物理的に何もつながなくても実はほとんど間に合ってしまう。

⬛︎別のパソコンを介して乗り切る
それでもDVD-ROMなどからアプリをインストーリしたり、外付けのHDDにデータをバックアップしたりする必要がでてくる。そういう時は、別のパソコンのポートを使ってDVDドライブや外付けHDDをつなげ、ネットワークでドライブを共有して使う。

⬛︎続々と発売されるだろうUSB-Cの変換アダプターに期待する
秋葉原に行ってみたけど、USB-Cの変換アダプターはほとんど売ってなかった。だけど、Appleが採用したってことで、今後、サードパーティ製も含めていろんなタイプの変換アダプターが続々と発売されることが予想される。

その中でも注目しているのが、アメリカのスタートアップが開発したこのHydraDock。
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これ一つでほとんど事足りてしまうというほどポートが充実していて、これが一つのUSB-Cポートだけで増設できてしまう。

クラウドファンディングサイトのKickStarterのプロジェクトとして注目されていて、既に目標の額を達成していて、129ドル以上を投資した人には確実に製品が届くことが確実視されている。ちなみに、僕も日本への送料も加えた形で投資済み。

ちなみに、このスタートアップは、1年前くらいに流れた噂(新型MacBookがUSB-Cポートを一つしか搭載しないという)を真剣に受け止めて、すぐに製品開発に着手したらしい。素晴らしい先見性だと思った!

⬛︎ワイヤレスな未来に投資する
基本的にマウスをワイヤレス化するのはナンセンスで、パソコン自体を駆使して必要性を無くしていくべき。MacBookのトラックパッドのマルチジェスチャー機能があれば、むしろマウスは邪魔になる。

それでも外部接続が必要なものはワイヤレス製品を選ぶ。今でさえ、モバイルルーターもワイヤレスで接続出来るし、プリンターもヘッドフォンもワイヤレスでつなげる。今後はもっとワイヤレス製品は増えていくことが見込まれる。

⬛︎まとめとして
USB-Cポートがたった1ポートって、確かに、まだまだ上級者向けだけど、まぁ意外と何とかなるもんだと思う。

それに、別の記事でも書く予定だけど、このNECのビジネスモバイルノートみたいに、USBポートはもちろん、DVD-ROMドライブやVGAポートまでも装備して、結局いつまでも分厚いパソコンのままにするより、Appleの方向性はすごく価値的なのは間違いない。

僕はAppleの信者という訳じゃないけど、Apple製品には投資する価値があるものが多いとは思うな〜。

自宅のIT環境が快適すぎてヤバい

ゴールデンウィークは、新型MacBookが間に合ったこともあり、予定を変更して、今あるIT資源を駆使して自宅のIT環境を開発することに。

今個人で持ってるIT機器は以下の通り。
– 新型MacBook:1.1GHz Intel Core M, 256GB SSD, 8GB Memory, 12 Inch Retina Display
– iPad mini 3:デュアルコアA7チップ, 16GB SSD, Retina Display
– 組み立てデスクトップ:Core 2 Duo, 64GB SSD, 2GB Memory, 32 Inch TV
– 古いLet’s Note:Core 2 Duo, 64GB HDD with 1TB external HDD, 2GB Memory,
– 古いMacBook Air:Core 2 Duo, 128GB SSD, 2GB Memory, 13 Inch Display
– iPad 2:デュアルコアA5チップ、16GB SSD

新型MacBookは一番薄くて軽いけど、うちの最速パソコン。使うのに場所を選ばない!
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20年くらい前に組み立て用で買ったデスクトップのケースも現役。中古パーツを駆使してLinuxのメディア用デスクトップとして動いてて、大型テレビとアンプにつないで、iPad 3をリモコンで使ってる。最近はHULUばっかみてる。秋にはNetflixが日本に上陸するらしいね。
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ある筋から入手した古いLet’s NoteはLinuxサーバーとして動かす予定。内臓HDDは64GBで、1TBの外付けHDDを接続。iTunesサーバーやプライベートなクラウドサーバーとして使用予定。
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ついこの前までメインだったMacBook Airには、OS X Serverを入れてみた。サーバーとしてどこまで使えるか、実験予定。でも、まだまだ使えるから、誰かに安く譲ってあげるかも。
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結局あまり使わなかったiPad 2は初期化して母にあげることにした。ネットサーフィンとメッセージのやり取りだけでも役立つだろうと思って。
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使い古しのパソコンも、役割分担してうまく使えば、かなり快適な自宅IT環境を約束してくれる。

何でも高価でパワフルなものがいつもいい訳じゃなくて、使い方の工夫と的確な配置、役割分担で、それぞれの機器の可能性を引き出すことが大事だと思う。

元々こういうことを考えるのは好きだし、今の仕事もこういう日々の実践や工夫が生かされているっぽいな。

ゴールデンウィーク前に新型MacBookが届いた!

発売から少し経ってから注文して届くのを待っていた新型MacBookが遂に届いた!

今時、パソコンを買うのにこんなに待たされるとは思わなかったんだけど、ゴールデンウィーク前に届いて良かった!

とうことで、旧MacBook (Air)と新型MacBookを並べてみた。キーボードもディスプレーも余計な縁がなくなってかなり小さくなった印象。ディスプーレは13インチから12インチになったけど、それほど違和感はない。

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パソコンとは思えないほど薄い!これだけ薄いとキーボードも浅いけど、この薄さでもキーを打ちやすくする工夫が凝らされている。富士通の薄いパソコンもこのくらいのキーボードの浅さだけど、明らかに打ちやすさが違う。

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閉じると、ipadのようなサイズになる。誰かが、新型MacBookは「MacBook Pad」か「iPad Pro」?と言っていたけど、電源周りやCPUなども含めて、かなりiPadに近づいた印象がある。

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こりゃかっこいいな〜。MacBookは4台目だけど、実は新品で買うのはこれが初めて。発売前から注目してた。

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指だけで十分支えられるくらい軽い!

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ポートと言えば新型のUSBポートとイヤフォンの差込口しかないし、ついにタッチパッドもボタンじゃなくなり、ボタンも最小限しかなくなって、無駄がなくなりシンプルになった!

ゴールデンウィークは当初は日光まで自転車ツーリングの旅に出る予定だったけど、予定を変更して新型MacBookの世界へ旅立つことにしました。笑

それでは行ってきます!

MSのOutlookって、驚くほど終わってる…

今の会社来るまでMSのOutlookってほとんど使ったことが無かったんだけど、驚くほど使えなくて、センスがなさ過ぎて、早速、廃止したくて仕方がない。

Outlookの終わってるところは、

オフラインではメールアカウントを作成することも編集することも出来ない(一度、送受信テストが成功しないとアカウントが作成出来ない)ところと、

Exchangeサーバーのメールアカウントを追加したりしようとしてると、元のアカウント設定とかも道連れに簡単に起動しなくなるところと、

あと、エラーメッセージがいちいち意味不明な上に、何でそんなところでエラーが出る???ってのがいくつもあるところと、

多機能なのはいいんだけど、メニューの配置やカテゴリ分けが完全に失敗していて見難いところと、

宛先選択モードにして特定のアドレスを探すときに、いくつもクリックさせる上に、アドレスの選択方法がかなり間違いやすいところと、

アドレス帳のインポートのボタンがメニューになく、奥深くにしかないところ。しかも、インポートしたい時も「エクスポート」というメニューからインポート作業を開始することになるところと、

アドレス帳読み込みファイルを読み込む時に、ファイルのタイプとか、素人にはいろいろ選択し難い質問がいくつも立ちはだかるところ。(パソコンが苦手な人はきっと無理)。

この場合、一番いいのは、質問なしでファイルを読み込ませて、プログラムが自動判別して結果を出力して、「これでいいですか?」と聞く形だと思うんだけど…

いっそのこと、MSは滅びた方が世のため人のためのような気がしてしまう。

 

ちょっとしたツールを使ってIT業務を効率化

▪️Acronis Snap DeployでHDDリカバリイメージしてパソコン配布編

○○商会に頼むと、一台あたり2万円のセットアップ料がかかる。個人的に、セットアップの要件や細かい変更を業者に伝えるのが面倒だから、お金払ってまで頼もうとは思わないな。

▪️Visio Professionalでサーバーアクセス権マップ書き出し編

サーバーのフォルダのアクセス権設定が手遅れなほどぐちゃぐちゃになってしまった場合、このツールを使えば視覚的に構造が分かりやすくなる。部門の人たちにも見せれるし、これを元にサーバーフォルダのアクセス権を再設計しやすくなる。

これについても、高額なログ監視システムやセキュリティシステムをを導入するより、こういうちょっとしたツールを使って、まずは運用面で人的ミスが起こらないようにすることが大事だと思う。

フォルダ-アクセス権マップ
www.visio.jp/dl/accessright/accessright.html

▪️余ったNW機器やサーバーでいろいろ勉強がてら実験(遊ぶ)編

○○商会が残した負の遺産(早々に引退を迎えたまだまだ使える機器)を何とか有効利用する…

今更ながら新型MacBookへのファーストインプレッションをまとめてみる

今更ながら、先日発表された新型macbookについてのツイートをまとめておきます。

でも、新型macbookの仕様は発表前に大体漏れてたな。三色展開でUSB Type Cポートが一つ、Retinaディスプレイ搭載で本体の形も大体知ってた。ただ、MacBook という名前になるという情報はなかった。

アップルはもうそんなに秘密主義でいる気はないのかもだけど、もう秘密主義でいられるほどの規模でもないし、未知の次元に突入してる感があるな。

新型MacBookはUSB Type Cポートのみということでまだまだかなり、上級者向けだとは思う。だけど、これが未来のノートパソコンの形になるとは思う。アップルには明確なビジョンがある。今までも、ボタンやポートを極力減らしてシンプルな構造にしてきたけど、今回もその一環。

Appleが市場を牽引するとしたら、これからは物理的なポートの必要性が無くなっていく。つまり、外付けデバイスはワイヤレス化が一気に進み、さらにネットへのアクセスが柔軟になり、必要な機能はクラウドで得られるようになる。宇宙からワイヤレスで太陽光を地上に送る研究も進んでるくらいだから、電源供給でさえポートは不用になる。

今ならポートが一つしかないと困る人はいっぱいいるかもしれないけど、いつまで経ってもいっぱいポートがないと回らない未来を作るのは酷でしょ。そういう意味で、アップルの選択は鬼に見えて、未来の世代に対する思い遣りを感じる。

でも、アップルの決断には市場は従うから、サードパーティー製も含めて一つのポートをうまく使う便利グッズが続々と出てくると予想してる。上級者向けとはいえ、その辺はあまり心配してない。

Ciscoの東京オフィスでの体験は異次元のものだった

何故か入社後3ヶ月で来期のITの予算計画をほぼ仕上げたんだけど、その策定にあたってCiscoのIP電話機の一番グレードの低いモデルの通話音質を確かめる必要があり、業者の仲介を受けてCiscoのオフィスを訪れることになった。

1時間の予約ということで、てっきりラボみたいなところで該当機種を勝手に触らせてもらえるのかと思いきや、広い会議室に通されてCiscoの社員の方が2人つきっきりでいろいろ説明してくれた。

その間、仲介業者の方も2名ついてくれていて、僕なんかのために何か悪いなぁと思った。さすがに名刺は持っていったけど、まだ名刺入れさえ持ってなくて、ネクタイもしていかないくらい社会人失格(合格を目指す気がない?)な僕だけど、やはり東証一部上場というインパクトを感じた。

前置きがだいぶ長くなったけど、当初はIP電話機のグレードごとの機種の通話音質を確かめるだけだったんだけど、テレビ会議システムも検討している話をしたら、オフィスエリアで実際に使用されているテレビ会議システムをいろいろ試させてもらえた。

この日の一番の収穫は、拠点ごとのIP-VPNを介したPoint to Pointのビデオ通話に、インターネットを介したWebEXのビデオ会議サービスが便乗出来るようになるということ。それも数週間後にそうなるらしく、タイミングの良さにびっくりした。

これができれば、IP-VPNでつながっていない海外拠点からもビデオ会議に参加でき、さらにはクライアント企業とも、わざわざ来社してもらわなくても会議が出来るようになる。さらには、モニター付きのIP電話機からもビデオ会議に参加出来るし、モニターが付いてない電話機ても音声だけで参加が可能。

画面の配置はいろいろカスタマイズ可能だけど、話している人ベースで画面が切り替わるのもすごく良かったし、トラブルの多いリモコンを廃してタッチパネル式で視覚的に間違いようのないリモート端末もとても良かった。これがあれば、間違いなくトラブって呼ばれる回数が減る…

僕はIT担当という立場だけど、仕事でもやはりポートランド州立大学で学んだコミュニティ開発という観点でもこだわっている。それは、国境を越えた企業というコミュ二ティの中で、社員がコミュニケーションの柔軟なアクセスを得ることによって、コミュニティ全体のキャパシティを高めようという試み。

この全体の仕組みを社内で説明するのは大変そうだけど、このシステムを導入してうちの会社がどう変わっていくのか楽しみではある。

導入から8ヶ月足らずで売電収入が100万円超え!!!

2014年5月に導入した30kW超えの産業用ソーラー発電システムですが、計算してみたら、年内に売電収入が100万円を超えていることがわかりました!

多い月は18万以上、少ない月は8万以下とかなりバラツキがありますが、このペースでいけば本当に7、8年で初期費用がカバーできそうです。

発電出力 30.6kW
パネルメーカー:ソーラーフロンティア
設置場所:神奈川県平塚市
5月分 5/9-5/21 (13日間)
2162kWh
84,058円
6月分 5/22-5/18 (28日間)
3821kWh
148,560円
7月分 6/19-7/21(33日間)
4123kWh
160,302円
8月分 7/22-8/20(30日間)
4747kWh
184,563円
9月分 8/21-9/18(29日間)
3088kWh
120,061円
10月分 9/19-10/20(32日間)
3486kWh
135,535円
11月分 10/21-11/18(29日間)
2411kWh
93,739円
12月分 11/19-12/17(28日間)
2015kWh
78,343円

導入スペースがあればやらない手はない!太陽光発電・売電ビジネス

ソーラー発電・売電ビジネスは想像以上においしい話のようだ。
先日、会社帰りにセントラルガスに寄ってソーラーフロンティアの太陽光パネルの導入についていろいろ聞いてきた。

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10kwのソーラーパネル導入で600万円くらいかかると思ったけど、今では450万くらいで導入出来るらしい。
全量買取制度の初年度より買い取り価格が下がったとはいえ、パネルや工事の費用がかなり下がってるから、むしろ今の方がお得かもしれない。

それも、笑っちゃうのが、売電収入分くらいを毎月ローン返済に回すだけで、8年くらいでローンが返済出来てしまう。
毎月5万円くらいはローン返済を覚悟してたけど、蓋を開けてみれば、1円も払わずにローン完済出来るかもしれない。
しかも、ローン完済後12年間くらいは売電して得た収入を丸儲け出来る。(10kw以上で現在の全量買取価格の場合)

もし20kwのパネルを導入出来れば、800万円くらいの費用で毎年100万円くらいの売電収入が得られ、20年間の利益は1200万円にもなる可能性がある。

個人的に想定したリスクはいくつかあるけど、リスク。

①台風や地震などの自然災害で壊れるリスク
災害補償制度が導入費用に元々含まれていて、何やら10kw〜20kwまでのパネルの場合は600万円まで保証してくれるらしい。(ただし10年間で地震保険はつかない)

②設置する時に屋根にダメージで雨漏りするリスク
マンションの屋上など平らな面なら、今では穴を空けずに重りを置く形で設置するらしく、設置面のダメージはほとんどないらしい。

③自然故障で使えなくなるリスク
ソーラーフロンティアなら、太陽電池モジュール出力の保証は20年間。周辺機器の保証も10年ある。

以下のリスクは運に任せるしかないかも。

④パネルを設置した建物が老朽化で倒壊するリスク

⑤地震が起きて故障するリスク

⑥気候変動や富士山噴火などで太陽が出る日が激減するリスク

⑦政治が混乱して途中で買取を解消されるリスク

⑧点検や消耗部品の交換、最終的な撤去費用がかさむリスク

ブレストしてみるだけでリスクはいくらでも出てくるけど、それでもこんなに合法的で社会的にも有用な設け話は他にないと思う。

もちろん、こうやって一部でボロ儲け出来てしまうと他のところにしわ寄せがいくもので、高額で売電する電気料が増えれば増えるほど、電気代が全体的に上がることになる。
それをどう考えるかは微妙なところだけど、結局はリスクを冒すのだし社会に有益なことをするのだから大目に見てもいいんじゃないかと思う。

実は、ソーラーパネルを導入出来る可能性のあるスペースがあり、来年4月の消費税増税と買取価格の改定までそんなに時間がないということもあり、結構真剣に導入を検討していたりする。

ずっとやりたいと思ってたけど、この間のフィリピンの巨大台風被害を目の当たりにして、自分に出来ることはしっかりして行かなきゃと思い立ったのがきっかけ。

映画「ゼロ・ダーク・サーティ(Zero Dark Thirty)」を観て迎える9・11

今年も9・11を迎えました。

あの同時多発テロの日からもう12年も経つんですね。航空機がハイジャックされ、世界貿易センタービルに突っ込む衝撃的な映像を、今も覚えています。みなさんは、今年の9・11をどう迎えましたか?

この時期に合わせてか、レンタルビデオ屋に「ゼロ・ダーク・サーティ(Zero Dark Thirty)」が並ぶようになった。

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この映画は、何も考えずに観れば、犯人を追うサスペンス的な戦争アクション映画。僕にはどうしてもリアルなこととは思えなかったんだけど、この映画で描かれたことは実際に起こっていたことで、僕たちも原因と結果を知っている。そう、この映画は、9.11からオサマ・ビンラディンの殺害までの一部始終を描いたノンフィクション映画。

この手のアメリカの映画は、大抵、アメリカの正義を軸に作られるものだけど、この映画は違った。制作側が何かを暗示している訳でも、特定のメッセージを発している訳でもない。実際に起こっていたことをありのまま表現しているに過ぎない。それでも、その実際に起こっていたありのままの事実自体に、強烈な暗示や関連性が込められていた。

僕たちが一般的に知っている事実は、9・11の同時多発テロ事件が起こり、アフガニスタンやイラクなどでの対テロ戦争を通して、10年近く経った2011年5月2日に、同時多発テロの首謀者と言われたウサマ・ビンラディンが殺害されたこと。誰が、いつ、どこで、どのように?というのはあまり知られていない。

僕も良く知らなかった。断片的な情報から、アメリカほどの諜報力や軍事力があるのに10年近くも探し出せないのは、ビンラディンと実は裏でつながっていて、殺害するのを躊躇っているのではないか?という陰謀論を半分本気で信じていた。しかし、実際は、テロリストたちの忠誠心と組織力が想像以上に強く、アメリカのCIAも当初はいいようにもてあそばれていた。

そんな中、ビンラディンの居場所を突き止め、殺害まで導いた立役者がいた。その人は、何と、高卒で何の実績もなくCIAに入り、一つ目のヤマとしてこの難題に取り組んだ、この映画の主人公のマヤという女性だった。

普通のアメリカ映画であれば、(アメリカの正義的に)これだけの功績を残した人物を「正義のヒーロー」として描くだろう。しかし、この映画に出てくるマヤは、人間味の感じられないどこまでも冷徹で無機質な人物。仲間を自爆テロで亡くし復讐に燃えている一面もあったが、普通では到底理解出来ないほどに、「ビンラディン殺害」に執着と意地を見せる。一歩間違えれば、世界を敵にまわしてしまいかねないほどに…

そして、彼女の目的である「ビンラディン殺害」が達成された時に何が起こったか?高卒でありながら、これだけの功績を残したことで、パキスタンからの移動にはマヤだけのために専用ジェット機が用意された。しかし、その機内で初めて、気づいたのだと思う。彼女は、その先のストーリーを全く考えていなかったということを。

「ビンラディン殺害」が完全に目的になってしまっていた。マヤはその目的を達成するためのロボットだった。その目的を達成することによる影響や、その後の世界の可能性など、他のことは眼中になかった。「ビンラディン殺害」はあくまで手段の一つに過ぎず、目的はもっと先にあるべきだったにも関わらず。

この映画を観て、どちらか一方だけに同情や肩入れをすることはとても出来ないと思った。アメリカは、テロリストたちを一方的に「悪」に仕立て上げ、自分たちを「正義」として際立たせようとしているけど、ありのままの事実からは、「悪」対「悪」とも取れる構図が浮かんでくる。憎悪が憎悪を呼び、安全保障が未だに脅かされ続けている今という時代がそれを物語っている。

狙った訳じゃないんですが、数日前に2晩連続でこの映画を観たこともあり、例年とは少し違う感覚で9・11を迎えました。人間が発する情報にはどうしてもバイアスが発生します。そして、その情報に対する個々の解釈の仕方次第で認識が大きく変わり、人生が180度変わることもあります。

人生の軌道を確実なものとするには、ありのままの事実を自らが探求し、常にフェアな解釈をしていける忍耐力が要求されるのだと感じました。それは、この映画の題材に限らず、僕らを取り巻くあらゆる場面で要求される能力のはずです。そのことを心に刻んで、また明日から頑張っていこうと思います。