過剰なサービスが引き起こす因果

この1年で、身をもって心に刻んだ因果がある。

それは「サービスを充実・強化すればするほど、従事している末端の従業員にしわ寄せが及ぶ。」ということ。

サービスを受ける側がそのサービスに慣れて、それを当たり前のことだと思うようになってしまったら、サービスを提供する側は新たにサービスを追加し、充実、強化しようとする。

過剰なサービスが末端の従業員を自殺に追い込むことは、そんなに珍しいことではないと思う。
そして、サービスレベルを維持する為に起こされる事故のことも・・・

例えば、電車の車掌、運送トラックの運転手、タクシー運転手、大企業にパーツとして組み込まれ、やがて使い捨てられる派遣社員等。

電車のダイヤのシビアさからも分かるように、僕らの済む日本は、飛びぬけてサービス過剰な社会だと思う。

自分に照らし合わせてみても、下記の日記で書いたように、過剰なサービスレベルを維持する為に、機械のようにスピードと正確性を求められ、そのプレッシャーから次第に精神が追い詰められて行った。

経済人である前に『人間』であれ!
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=386058707&owner_id=2247284

一方、労働時間が世界最短国の一つのオランダでは、びっくりするほど状況が異なる。
よりよい働き方を求めて工夫や挑戦を続けているオランダが目指すところは、「ライフサイクルにあわせてパートとフルを行ったり来たりするモデル」だ。

パートとフルの格差を埋めるために、従業員自身が状況に合わせて労働時間を短縮出来、その短縮された時間分の給料はそのまま落とされるというシステムを取り入れている。
例えば、フルで8時間労働が必要な企業で4時間だけ働きたい場合、給料もフルの場合の半分だけもらえるということ。

このような自由な流れは、従業員にモチベーションを与え、生産量も増やし、経済を回復させる原動力となった。

しかし、こうすることによって、サービスレベルが落ちるのは必至だ。
現に、オランダの従業員は、休憩時間になったり、就業時間が終われば、さっさと仕事を終わらせるらしい。
例えば、空港や郵便局の窓口に人が並んでいても、自分の勤務時間が過ぎれば窓口を閉めることがあるという・・・
今の日本では、間違いなくこういった働き方は許されない。。。

日本とオランダの最大の違いは、政府や企業より、国民の社会観にあると思う。
もちろん、政府や企業の、「労働者の権利を顧客サービスより優先する」という方針は、オランダ社会に大きな影響を及ぼしていると思う。

だけど、それ以上に、国民一人一人が本当の意味で働きやすい社会を求めて、自分が消費者という立場になったときに、不便を甘受出来る姿勢が大きいと僕は思う。

僕が日本で働くことにすごく息苦しさを感じるのは、恐らく、ここに理由があるのだろうなと思う・・・

「働きにくい日本」を形成しているのが、実は、消費者という立場の僕達日本国民であるとしたら、、、、、

みなさんはどう思いますか?
ご意見聞かせて下さい。

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「過剰なサービスが引き起こす因果」への2件のフィードバック

  1. 記事拝読しました。私は地方在住ですが、大都市から越してきた人が「スーパーが閉まるのが早すぎる。スーパーは24時間やっているのが当たり前」と言っているのを聞いて驚きました。消費者の便利さのためなら従業員を深夜に働かせてもいいと思っているのかなと、大きな違和感を覚えました。
    日本では消費者のための便利さばかり重視して、サービス提供側の人たちを酷使していると思います。

    1. 奈津さん、

      コメントありがとうございます!なるほど。やっぱり日本の都会に住むとそういう感覚になりがちなのかもしれませんね。
      確かに、日本は、労働環境的にオランダと対局にあると思います。
      消費者のわがままが、労働者の権利よりずっと優先されていますよね。
      消費者の立場でわがままを言えば言うほど、自分が労働者になったときに痛い目に遭うことになると思うんですよね。

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