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第29話 UCLA訪問

ベルエアから車で5分もしないところにUCLAはあった。

日曜だったのでUCLA内の駐車場は閉まっていた。

仕方がないので邪魔にならないところで路上駐車して、僕等は校内を歩き出した。

これで、スタンフォード大学、UCバークレーに続く、アメリカの名門大学3校目訪問を果たした事になる。

UCLAは、1919年に設立された州立総合大学で、構内には100以上の建物が軒を連ねる中、巨大医学研究所、寮や庭園などもあるそうだ。スポーツにも力を入れているようで、フットボールフィールドや巨大な体育館など、スポーツ施設が充実していた。

さすがに日曜日なので学生は少なかったのだが、日曜なのにライブラリーで勉強している学生は沢山いて、勉強熱心なアメリカの学生の雰囲気をひしひしと感じられた。

僕が日本の大学に通っていた頃、こんなに熱心に勉強をしている学生は少なかったように思う。もちろん、今の自分と当時の自分の感じ方は違うだろうが、僕は教育の国アメリカで、この熱心な学生達に触発され、お互いにモチベーションを上げ合いながら勉強をしてみたい。今まで漠然としていたが、この旅で一番目に焼き付けて持ち帰りたかったものは、このアメリカの学生の熱心さだったのだという事に今頃になって気づいた。

次に、昼食をとる為に学食に向かった。パンダエクスプレスというアメリカで展開されている中華のチェーン店で料理を注文したのだが、ここでもヤトミさんに奢ってもらってしまう結果となってしまった。

こんな初めて会ったような人間に対してでも自然に歓迎の気持ちを示してもらえて本当に嬉しかった。これがアメリカに住む人の習性なのかどうかは分からないが、僕ももっと日本の事を好きになって、日本に訪れてくれた外国人に対して、ヤトミさんみたいに自然に歓迎の気持ちを示せる人間になりたいなと思った。

この日の天気はそれほどよくなかったのだが、外のカフェテリアで食べる事にした。

パンダエクスプレスのサービスで、デザートのお菓子の中に占いみたいのが入っていたのだが、それによると僕は、

“You desire to discover new frontiers!”

らしく、まさに新天地を求めて冒険をしている僕にぴったりの言葉かなと思った。

ヤトミさんとはいろんな話をした。

ヤトミさんは日本での大学時代を無駄にしてしまったと感じていたらしく、アメリカで心機一転して勉強を頑張ってみようと決心してアメリカへ渡ったのだそうだ。それから何十年もアメリカで生活しているのだからすごいなと思う。

ヤトミさんがアメリカに行こうと思ったきっかけは僕が留学を決意したきっかけに近く、いろいろお話を聞くべきだったのだが、気づくと僕の話を一方的にしてしまっていたようだ。何だかヤトミさんとは昔から知合いだったような感覚があって何でも話せてしまった。

昼食をとった後、試しにUCLAの講堂を覗いたり、UCLAのシンボルの熊の迫力あるオブジェクトを見たり、いろいろな彫刻が並んでいる庭園を通って車に戻った。

第7話 初日にして早速の危機到来

スタンフォード大学を後にして、ミヤタさんと待ち合わせ場所のパウウェル駅に向かう為、ミルブレー方面のカルトレインをホームで待ち、無事カルトレインに乗車して何とか待ち合わせに間に合うとほっとしたところで、初日にして早速の危機が到来した。

ちょっとの油断からカルトレインの中でいつの間にか居眠りしていたらしく、起きた時にはバートに乗り換え予定だったミルブレー駅を過ぎたところだった。それも、たまたま、ミルブレー駅を過ぎると終点までまっしぐらな電車に乗ってしまっていたらしく、今から折り返したとしても絶対待ち合わせ時間に合わない状況だったのだ。

「やべぇ、こりゃやべぇよ、マサルさん・・・」、などと口走りながら動揺を隠せないまま、その時は何故か待ち合わせに遅れてしまうという事より、カルトレインの乗務員さんがチケットのチェックに来たら事情を説明して無事清算してもらえるかなという事をびくびくしながら考えていた。

それだけ目の前の事を何とかするのに精一杯な状況だったのだ。

寝たふりしてごまかしちゃおうかなとも思ったが、その時は心臓が物凄くドキドキしていて、実際のところその鼓動で乗務員に感づかれてしまいそうな状況だった。だが、そんな僕の焦りとは裏腹に、結局、電車内でのチケットのチェックはなしで、清算なしで終点までいけてしまった。何てルーズな電車なのだろう!!日本では全く考えられない!!

カルトレインを終点のサンフランシスコ駅で下車し、最悪、禁断のタクシーという手段もやむをえない状況下で、現在地を確認する為に駅に備え付けてある周辺地図を覗いてみたところ、偶然にもパウウェル駅は地図の範囲内にあるではないですか!それも歩いていけそうな距離だ!

この時点では、一人でバスに乗る勇気はまだなかったので、とりあえず歩いていく事にした。

くはぁ、「ぼぼぼ、僕は、ア、アメリカにいるんだなぁ」と、とんでもないとこに来ちゃったなと今更ながら思いつつ、パウウェル駅を目指して歩き始めた。

その後歩く事30分、何とか時間前にパウウェル駅に到着出来て、何とか最初の危機は回避出来たのだった。