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第28話 今にも壊れそうなスリリングな日産車で高級住宅街を爆走

リトルトーキョーからユニオン駅に戻り、12時過ぎにはヤトミさんと初対面を果たした。

事前に、ヤトミさんに関する情報がほとんどなかっただけに、どんな車で現れるのか全く予想できなかった。ロサンゼルスに住んでいるくらいだから、もしかして高級車なのかもしれないなどいろいろ思いをめぐらしてはみたが、僕の予想を大幅に反してヤトミさんは思わず「ポンコツ」と口が滑ってしまいそうな日産の古―い型の車で現れた。

恐る恐る車に乗り込みさぁ出発だという事で、確かに車はに動き出したのだが、何故かそれに連動してスピードメーターは動き出さなかった。しかも、ガソリンメーターも0を振り切ったままで機能してなさそうだった。この極めてスリリングな車で、僕等はまずはダウンタウンからフリーウェイに乗ってハリウッド中心部へ向かった。

当初の計画では、どこかで自転車をレンタルしてサンタモニカからハリウッド近くまでをサイクリングしようと考えていたのだが、この時点でロサンゼルスの広大さに圧倒されてしまい、その計画は元々無理な計画だった事にやっと気づいた。

という事で、ヤトミさんにお勧めのコースを決めてもらい次のように決まった。

1.ダウンタウンからハリウッドへドライブ

2.ハリウッドからウェストハリウッドに抜ける

3.ビバリーヒルズの高級住宅街をドライブ

4.UCLAを訪問する

5.サンタモニカをツアーする

6.予約しているサンタモニカのホテルまで送ってもらう

まずは、ハリウッド方面に向かった訳だが、ハリウッド中心部では、スターウォーズやスパイダーマンなどのコスチュームを着た人が通行人に向けていろいろパフォーマンスしていた。通行人に写真を撮らせてお金をもらうシステムなのだそうだが、お金を払わないと支払いを要求される事もあるそうだ。もしかして正義の見方のスーパーマンの姿をしている人でも支払いを要求してくるのだろうか。夢を壊すような事はしないで欲しいなと思った。そんな僕の場合は、写真を取りまくっていたにも拘わらず、車からなのでお金を払わずに済んだのだが・・・

ウェストハリウッドを車で通りながら、ここはゲイの街として有名だという話を聞いて、ここに集まる人たちはそれを大っぴらに主張しているようにも感じられた。店の名前もそれを主張する名前が多く、自由である為に力強く生きる人たちがここにいるのだなと思った。

ビバリーヒルズは高級住宅街で世界的に有名だ。僕は昔からエディーマーフィー主演の「ビバリーヒルズ・コップ」という映画が大好きで、この映画で見た事のあるような風景がそこにはあってかなり興奮した!!ドライブしている間、ビバリーヒルズ・コップの各挿入歌が自然と僕の頭の中に流れてきた。

実際にビバリーヒルズを訪れてみる前は、僕にとってビバリーヒルズなんて一生行けないような映画の中だけの場所だというイメージがあったのだが、案外簡単に行けちゃうもんだなぁと思った。こう思えるようになれたのも僕にとって一つのブレークスルーだった。

次に、いかにも高級そうなゲートを通ってビバリーヒルズに負けず劣らずの高級住宅地「ベルエア」周辺の道を軽くドライブした。ベルエアという住宅街はあまり知られてないらしいが、閑静で広々とした住宅地で有名人も数多く住んでいるとの事だった。

そこら中でスターマップなるものが売られていて、有名人の邸宅の住所を手に入れる事は簡単のようだった。しかも、その住所を元に有名人の家を巡るバスツアーもあるそうだ。有名人達もありがた迷惑だと思っているのだろうなと少し同情してしまった。