高速無料化 公約へ期待と不安
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=952755&media_id=2

前から思ってたんですが、今更、何でこんなことをするのか理解不能です・・・

これが良く働く部分もあるかもしれないけど、このニュースのように悪く働くことが多いと予想しています。
これを国という大雑把過ぎる単位で一括してやろうとするのが、すべての過ちだと思います。
むしろ、もっと高速使用量を高く設定した方がよいところもあるはずですよ。

実際、民主党は自民党よりマシかもしれませんが、この高速無料化の方針と中央集権に拘っている点だけで、結局は問題の本質が見えていないような気がしています。

何故、高速無料化が良くないのかと言うと、理由は2点あります。(あくまで僕個人の視点から)

まず、全体的に、さらに巨大ビジネスに有利に働き、地域密着のマーケットがさらに不利になるからです。
先日、世界最大のスーパーであるWal-Martについて書きました。

巨人Wal-Mart
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1271630043&owner_id=2247284

この日記を読んでもらえれば分かると思いますが、補助金次第で、遠くから物が安く運べれば運べるほど、全国、世界規模で展開する巨大ビジネスは有利になります。
そういう巨大企業は各地域に進出して、莫大な税金を投じて作られた市街地に陣取り、表向きは優良企業を装い、地域の経済を破壊していくんです。

一般的に、こういった巨大スーパーは、安さとサービスなどで高い顧客満足度を実現しています。
安さの秘訣は以下の2点でしょう

 1. 優れた物流システム
 2. 経費削減

1.の物流システムは、確かに優れていると思いますが、実は、ガソリンが安い、全国的に道路使用が安い、駐車場確保も容易、などの理由が大きいと思います。
それにより、遠くの巨大な生産者と一括契約をして安く品物を仕入れ、全国、世界に展開する小売店で、一部生産者の独占状態を築きます。

物が安く買えるので、こういった仕組みの関連性を考えない消費者は、迷わず巨大スーパーで物を買います。
それによって、自分の地域に密着した小さな小売店が危機を迎えるとも知らずに・・・
また、こういった巨大スーパーで買えば買うほど、地元の生産者の出番は無くなり、地元の弱小生産者は壊滅状態になります。

大事なのは、いくら巨大スーパーで安く買えても、ガソリンや高速道路を含めた道路、駐車場、郊外にある市街地などへの補助金で、すでに莫大な税金を払っているんです。
巨大スーパーで買い物をする人だけ、こういった税金を払うべきなのに、何とも不公平ですよね。

また、2.の経費削減については、今時の企業のほとんどの場合、これは、一番お金がかかる人間の排除を意味します。
昔書いたこの日記を読んで見てください。

経済人である前に『人間』であれ! 2007年03月27日
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=386058707&owner_id=2247284

最近では、おおっぴらに派遣ぶった切りなんて起こっているのもその証明ですよね。
多くの巨大企業は、従業員の給与を出来るだけ抑えて、会社の利益を確保しようとします。
実際、利益のために、人間を物扱いする企業も多いと思います。
それぞれの地域で従業員を雇ったとしても、利益はしっかり搾り取るので、本当に横暴な振る舞いとしか言いようが無い状態です。

こうやって、巨大ビジネスに有利なように補助金をかければかけるほど、この悪循環はひどくなります。

日本がグローバル経済に飲み込まれていないうちは、まだ企業が個人を守ってくれていましたが、グローバル経済にどっぷり浸かってしまった今、国も企業も誰も助けてくれず、日本人は個人単位で、世界と直接向き合わなければならなくなっています。

で、高速道路無料化が良くないもうひとつの理由は、環境問題と人々の健康を悪化させるからです。

環境問題的に世界の流れを自分なりに追ってみると、今時、高速道路を無料化するなんて、どんなに空気が読めない国なんだと思ってしまいます・・・
単純に、温暖化を進めるに違いない自動車をさらに増やすことになりますよね。

渋滞は確実にひどくなります。
アメリカでも、一部の斜線を課金対象にして、渋滞を緩和させるHOT(High Occupancy Toll)レーンが出来始めています。
アメリカで、元々無料だった高速道路が有料になり始めている時に、日本では、元々有料だった高速道路が無料になろうとしているんです。

さらに納得出来ないことは、車に乗らなかったりして、高速無料化の恩恵を全く受けない人からも、一律で税金がを取るという点でしょう。
いずれ、消費税の増税が行われることになると思いますが、その一部は、この高速無料化のせいに確実になるでしょう。
そして、自動車が増えて、環境問題を悪化させるという、どうしようもない流れです。

また、高速道路の渋滞が酷くなれば、長距離ドライバーが命の危険に晒されることになります。
この渋滞によって、巨大マーケットの物流システムが機能がある程度麻痺するかもしれませんね。
でも、経費削減で利益を確保するだけしか頭に無い巨大企業の中では、結局、ほとんどのしわ寄せを、長距離ドライバーに向けることになります。

むしろ、一番正しいのは、もっと高速道路通行料を高くして、巨大スーパーの物流システムを苦しめることでしょう。
苦しめるといっても、それでやっと公平な土俵に上がることが出来るということです。(高速道路の問題だけじゃないですが)

僕は、それぞれの補助金のかけかたをどう変えるかで、日本はすぐ変わり始めると思っています。
車や郊外での暮らしに有利に働いている補助金のかけかたを変えるだけで、かなりの環境問題が解決に向かうかもしれません。
世界をまたにかけて派手な経済活動をする巨大ビジネスに有利に働いている補助金のかけかたを変えるだけで、地域の中小企業中心の持続可能な経済が生まれ始めるかもしれません。

何しろ、こういった補助金は、僕たちの税金から捻出されているということを忘れてはいけないと思います。
ただ民主党を責めているわけじゃなくて、結局は、国民が賢くなり、「自分たちのお金は自分たちで使う」という意識を、一刻も早く取り戻さないといけないと切実に感じます。