平塚市の恊働事業審査会・公開プレゼンテーション

2012年10月6日(土)に市民活動センターで行われた「恊働事業審査会・公開プレゼンテーション」の模様を報告します。紹介された事業は以下の通り。

[市民提案型恊働事業]
1. 「地域猫」への取り組み
2. 一般家庭での生ごみ自家処理推進事業
3. 里地里山の保全活動による地域環境再生と共生社会の確立
[行政提案型恊働事業]
4. 外国籍市民支援放送拡充事業
5. 食品の放射性物質簡易検査
6. ひらつか地域づくり市民大学(恊働による地域づくり事業〜地域の課題解決に向けた市民活動団体との連携)
7. 応急手当普及・啓発事業
 
1. 「地域猫」への取り組み →「平塚野良猫を減らす会」公式ブログ
[事業の目的・概要]
飼い主のいないのら猫を地域で管理する「地域猫」活動を住民と共に行う地域猫推進メンバーを結成し地域へ派遣してのアドバイスや説明会による普及啓発など、自治会等地域と協力・連携して、のら猫の被害やトラブルの解決に取り組む。
[個人的な感想]
この取り組みが始まる以前は、平塚市内で年間13000匹ほどの野良猫の死骸が発見されていたそうです。1匹あたりの処理コストもバカにならないらしく、このまま放っておくと行政コストが膨れ上がってしまう恐れがあったそうです。この費用を賄うのは、僕らの税金です。実は、他人事では全くないんですよね。
この取り組みも3年目を迎え、聞くところによると、年間市内で発見される野良猫の死骸は7000匹ほどに減っているそうです。ただ、このような活動が下火になると、また野良猫の繁殖が始まり、結果的に行政コストに影響が出る恐れがあります。現状では、この取り組みでは問題や効率的ではない点があるかもしれませんが、それは僕たち市民が関わって補っていければいいのかなと思います。
2. 一般家庭での生ごみ自家処理推進事業 →「ごみを減らす会」の団体情報
[目的・概要]
生ごみを燃えるごみに出さないことで、環境負荷と、ごみ処理費用の軽減などを目的に、各家庭や自治会・町内会での生ごみ処理を支援する「生ごみ自家処理実践者」を養成するための講座を開催し、ごみ減量化を推進する。
[個人的な感想]
「エコ」という言葉が一般的になった今では、「コンポスト」という言葉を聞いたことがある人も多いと思うし、既に実践している家庭もあると思います。家庭で出る生ごみを発行させて堆肥にしてしまうこのコンポストは、家庭から出る生ごみを著しく減らせる可能性を秘めています。
というのは、コンポストにより生ごみを処理すると、土に混ぜていた生ごみが数日すると消えてしまうからなんです。目で確認すると消えているように見えるんですが、実際は、生ごみに含まれる水分が外に出て、栄養分だけが土の中に残るということです。現に、うちでは、コンポストを始めてから、生ごみをほとんど出していません。
この取り組みでは、「講習会を通して、生ごみ自家処理実践者20名を養成し、H25年の実践家庭数を50戸にする」という目標らしいですが、現時点でもう既に、市内で43戸の実践家庭があるそうです。うちでも実践していますが、そういう風に発掘していくと、年内に50戸くらい集まりそうな気もします。コンポストくらい、意外と実践している家庭はあると思うので、もっとどん欲に目標を設定してもいいのではないかと思いました。市民プレスの記者も実践して記事を発信したりして、来年中に5000戸くらい行けないですかね?笑
あと、個人的にこの取り組みに注文したいことは、コンポストにより家庭から出る生ごみを減らすだけでなく、生成されたコンポストを有効利用するところにも活動の幅を広げて欲しいです。恊働事業なので、例えば、生成されたコンポストの質を検査して買い取って農家に仲介するスタッフを用意し、それを行政側の補助金で支援するとか。
3. 里地里山の保全活動による地域環境再生と共生社会の確立 →「土屋里地里山再生グループ」のサイト
[事業目的・概要]
里地里山の保全、再生及び活用を通じて、地域環境再生と共生社会の実現を図るため、ブルーベリー苗木の植樹や維持管理、子どもたちや市民を対象にした環境教室・各種セミナー、地元食材を利用した料理教室等を実施する。
[個人的な感想]
7年くらい平塚を出ていろんなところに移り住んで、平塚に帰ってきて思うのは、かなり大きな里山がほとんど手付かずのまま残されているってこと。(手付かずってのは必ずしもいいことではないんですが…)そういう里山って、コンクリート・ジャングルで生活する僕たち現代人にとって、そこには「何もない」っていう認識をしてしまいがちですが、見えにくいところで里山が果たしている役割は意外と沢山あるんですよね。
この取り組みが対象としているのは、平塚市西部の丘陵地域(土屋の辺り?)です。荒廃した山林・農地を再生し、再生農地とした後はブルーベリーの植栽を行っているそうです。この辺りの土地所有者と5年間の活動協定を締結して活動をしているとのこと。なかなかこういう協定を結ぶのは難しいと思ってたんですが、やってる団体があるってことが分かっただけでも収穫でした。
実は、うちも湘南平に一部土地を所有しているんですが、区画もろくに分からずに放置状態らしいので、「保全」という目的の範囲で何か有効利用出来ないかなと考えています(個人的に)。この恊働事業がやっていることもお手本になるし、出来れば、平塚側から頂上まで安全に行けるハイキングコースが作れたらいいなと…
4.  外国籍市民支援放送拡充事業 →「多文化共生ひらつか情報局」の団体情報
[目的と概要]
緊急災害時等に、外国籍市民に対し的確な情報発信が出来るようにするため、バリエーションを持たせた多言語による緊急時対応録音放送を用意するとともに、現在のように個人に放送をお願いしていると、緊急時に放送出来ない可能性がでてくるため、市民活動団体との協働関係に変更することにより、複数の情報発信コーディネーターを用意し、緊急災害時等にも滞りのない情報提供ができる体制に拡充する。
[個人的な感想]
平塚市内には、外国籍市民が3000人ほどいるそうですね。外国籍市民に対する考え方は人それぞれあって、どういう風に対応していくかは賛否両論かもですね。歓迎するのか、冷遇するのか…
この恊働の取り組みでは、他の都市ではあまりやっていない部分まで切り込んで外国籍市民を手厚くサポートしています。主な取り組みは、FM多言語ラジオ放送による生活情報で、外国籍市民からも評価を得ているとのことです。3・11のような災害時に、多言語でも落ち着いて確実に情報を流せるように、日頃から訓練をする目的もあるそうです。
この恊働事業のために、市は年に55万円ほど支出しています。もちろん、これは僕たちが納めた税金です。3000人の外国籍市民に対してこの支出は必要だと思うか、不要だと思うか、みなさんに聞いてみたいですね。
5.   食品の放射性物質簡易検査 →「NPO法人ひらつかエネルギーカフェ」サイト
[目的と概要]
消費者である市民の食に対する不安を解消するため、消費者庁及び独立行政法人国民生活センターから放射性物質検査機器 1 台の貸与を受け、市民が持ち込んだ市民が消費する食品(お米、野菜等)の放射性物質簡易検査を実施する。
[個人的な感想]
消費者の「食に対する信頼」をさらに回復するには、

  1. 身近な地方自治体である市レベルで、
  2. 市民が消費する食品(お米、野菜等)について、
  3. 市民が安心して依頼出来る、

そのような検査の体制を整えることが必要、とのことです。食の安全対策などは役所がやるだけじゃ市民は完全に信用しないので、行政側からの提案で、市内で活動する中立的なNPOとの恊働という形で事業を行うのようにしたのは良かったかもしれませんね。
3・11以降、アメリカにいた間は放射線が怖くて日本からの食品はかなり気をつけてたんですが、日本に帰ってきてからしばらくすると、あんまり気にしなくなってしまいました。慣れって実は怖いですよね…機会があれば、こういうサービスも利用してみたいです。
6.   ひらつか地域づくり市民大学(恊働による地域づくり事業〜地域の課題解決に向けた市民活動団体との連携)「湘南NPOサポートセンター」のツイッターアカウント
[目的と概要]
地域の中の様々な団体・機関の協働をコーディネートし、地域経営の視点をもちながら、ニーズに基づいた計画的なまちづくりを推進することのできるリーダーを養成するため、「ひらつか地域づくり市民大学」を市民活動団体のノウハウを活かして開講する。また、人材バンク構築に向けての調査・研究を行い、併せて公民館のまちづくりセンター(地域の拠点)化に向けた事業とする。
[個人的な感想]
個人的に、この恊働事業はとても面白いと思いました。「市民大学」で育成された人材が、市内に25ある地区公民館に入って行って活動する、っていうのはとてもいいです。個人的に、「市内の各自治会でファシリテーターを育成する」 っていう企画を将来的にあげようと思ってたんですが、この事業のような形でもいいなと思いました。個人的に、是非手伝いたいです。
良く知らなかったんですが、市内に地区公民館が25もあるのって、かなり恵まれているそうですね。日常的に使わない人は全く使わないと思うんですが、使いようによってはとても使える公共の施設だと思います。この市民大学で育成された人材が、各地区公民館で面白いことを起こしてもらえれば、もっと使用率が上がると思います。
7.    応急手当普及・啓発事業 →「平塚応急手当協力会」の団体情報
[目的と概要]
市民の救命率向上のため、応急手当普及員として平塚市が行う普通救命講習会・応急手当講習会を実施し、応急手当の普及・啓発を図り、市民が安心で安全な生活できるまちづくりを目的とする。
[個人的な感想]
適切な応急手当が出来る人が増えて、もしもの時に周りに対処出来る人がいてくれれば、とても安心して生活出来ますよね。僕はこういう講習会に参加したことがないので、機会があれば是非参加してみたいです。
プレゼンテーションを聞いていて、これからの具体的な道筋が見えていなくて、しかも広報力が弱そうな感じがしたので、税金が持って行かれるからには、積極的にサポートして普及を加速させたいですね。
【全体的な感想】
恐らく、最後まで読んだ方はいないと思いますが、最後に少し。
平塚市でも、市民との恊働事業が増えて来ているのは喜ばしいことだと思います。ただ、7事業くらいじゃ心もとないので、もっと増やしてもいいんじゃないかと思います(もちろん質の高さは確保しつつ…)。
みんな、どこかで「役人は無能だ」って思ってますよね?無能かどうかはさておき、確かに、人数制限のある役所の中では、いいアイデアを多発するのは難しいと思います。それなら、僕ら市民が積極的に恊働事業を提案してサポートしてあげませんか?うまくやれば、これはウィンウィンの関係になります。
平塚市民プレスとしても、こういった点で何か出来ないか、模索していきたいなと思います。